世界を変えるモノづくり:テラモーターズ代表 徳重徹氏 x Apple Japan元代表取締役 山元賢治氏 対談イベントレポート

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2013年3月28日に開催された「世界を変えるモノづくり~次の坂本龍馬を発掘・育成プロジェクトvol.1~」へ参加してきました!主催は、モノづくりで起業するために必要な設備や起業家向けイベントを通して、モノづくりのスタートアップ総合プラットフォームを目指している『MONO』!というわけで、対談の模様を(メモ程度に^^;)レポートします。

 

 
【スピーカー】
テラモーターズ株式会社 代表取締役 徳重 徹氏【写真左】
住友海上火災保険株式会社(現:三井住友海上火災保険株式会社)にて、商品企画等の仕事に従事。その後、米国ビジネス スクール(MBA)に留学し、シリコンバレーのインキュベーション企業の代表として IT・技術ベンチャーのハンズオン支援を実行。事業の立上げ、企業再生に実績残す。経済産業省「新たな成長型企業の創出に向けた意見交換会」メンバー。一般社団法人日本輸入モーターサイクル協会電動バイク部会理事。九大工学部卒
 
株式会社コミュニカ 代表取締役 山元 賢治氏【写真中央】
1983年神戸大学工学部卒、日本IBM株式会社入社。1995年、日本オラクル株式会社へ移籍。その後イーエムシージャパン副社長を経て、2002年に日本オラクル株式会社取締役専務執行役員。2004年10月アップルジャパン株式会社代表取締役社長兼米国アップルコンピュータ社セールス担当バイスプレジデントに就任。2009年9月同社を退社。2011年5月株式会社myGengo社長。現在株式会社コミュニカ代表取締役。著書に、就活生、若手社員にビジネス基礎力を伝授する『ハイタッチ 成功する人の働き方のルール』(日本経済新聞出版社刊)、外資で働く現実と、生き抜く流儀を伝授する『外資で結果を出せる人出せない人』(日本経済新聞出版社刊)がある。
 
SkylandVentures 代表パートナー 木下 慶彦氏【写真右】:モデレーター
1985年生まれ横浜出身。早稲田大学理工学部卒業後、2009年4月大和SMBCキャピタル(現:大和企業投資)にて22社の投資先管理を行う。2011年8月より独立系ベンチャーキャピタル インキュベイトファンドにて、創業期のスタートアップ9社の投資・インキュベーションに従事し、MUGENUP、COSMONAUTSなどに投資。2012年8月ベンチャーキャピタルSkyland Venturesを設立し代表パートナー就任。現在MUGENUP取締役、クレオフーガ取締役、Miewアドバイザー。大企業×スタートアップをテーマとする『Spinout Summit』やモノづくりベンチャー×インターネットをテーマとする『Makers Summit』などのカンファレンスを主催し、月間のベンチャーイベントへの総動員数1000名超。
 
 
【セッション】
■木下氏:お二人のミッションについて。
 
徳重氏:東南アジアで「日本人で誰を知っていますか?」と聞くと、みんな口を揃えて「おしん」と答える。これでは悲しい。日本の起業家は「日本全体」を考えるべき。日本の家電メーカーは低調だが、アメリカのTV市場1位はVIZIOというベンチャーだったりする。そういう成功モデルがあると、世の中の認識が変わるはずなので、我々はそこを目指す。
 
山元氏:「山元塾」というのを創設し、「世界へ羽ばたきたい」と考えているビジネスマンや学生を支援している。アジアで日本人は「インベストメントしているけれど雇用を生んでいない」と言われたりするが、そういった認識を変えていきたい。
 
徳重氏:私は住友海上火災保険の退職時、今まで蓄積していたものを全て捨てた。シリコンバレーへ乗り込むことを決意し、スタンフォードやバークレーの試験を受けるが、両方とも落ちてしまった。この頃、結婚も控えており、ショックが大きかった。ターミネーター2で例えると「液体窒素をかけられてバラバラになった」という状態(笑)。ただ、そこから3校目の受験先がなんとか受かった。エンジニアではないので大変だったが、「なんとかシリコンバレーに滞在する」という思いで突き進んだ。
 
山元氏:シリコンバレーの優れた経営者の共通点は、おかしいまでの“好奇心”に満ち溢れていること。そして、体力が備わっていること。スティーブ・ジョブスは、BtoBだけでキャリアを積んでいる者以上にBtoBへも精通していた。BtoCだけではない。プロダクトアウトとか、流行となるキーワードはどうでも良い。重要なのは、「この世界にどういう感動を生みたいのか?」という視点。Appleの場合、メディアへ出るのはスティーブ・ジョブスと製品のみ。ブランドを醸成するには「捨てる勇気」が必要となる。
 
■木下氏:日本と世界のギャップは何か。
 
徳重氏:「サムスンがなぜ成功したか」に焦点を当てた、関連書籍を読んだ方が良い。我々は日本だと100の価値しかないけれど、東南アジアだと300の価値になる。「日本企業は信用できる」という強みが活きてくる。しかし、それらの魅力を失くすくらい、日本企業の弱点として「スピード感と意思決定のなさ」が共通認識としてある。
 
「グローバルな感覚」が大事になる。日本が60%なら、アメリカは70%、東南アジアは80%、というように、違った感覚値・スピード感で物事が進んでいるのを意識すべき。私は若者に「60%OKならGO!」と指導している。世界は不確実の世界に入っているから、最も重要な能力は「軌道修正していく」こと。朝令暮改も遅くて、昼には変化する。エリートは失敗を嫌がる傾向にあるが、それではダメ。失敗がエネルギーとなる。
サムスンの決定はなぜ世界一速いのか (角川oneテーマ21)
■木下氏:現時点で、テラモーターズに課題はありますか。
 
徳重氏:僕たちは、ようやく0から1ができた感覚。ここから100にしていく段階なので、僕みたいな人間があと1〜2人が欲しい。常に進化しなければならない。
 
山元氏:サラリーマンは「悪くてクビ」という感覚でしか働いていない。世界では、「Manager」や「Director」と名刺に書いてあれば、決裁権があるということ。「Nice to meet you」としか話せない、決裁権がない、それなら「現場に出て来るな!」と言いたい。それから、海外からメールがきたら24時間以内に返信するように。メールを受け取ったその瞬間にも、世界はどんどん動いている。
 
徳重氏:日本人の営業マンには「ハングリー精神やコミットメント」が足りない。私はある時、取引先をサムスンから某台湾企業へ変えようとした。それを察したのか、サムスンの営業マンから電話を受けた。部下が「社長は不在です」と応対していたが、その営業マンは4回も電話をかけ直してきた。日本企業なら、せいぜい1〜2回。そこでサムスンの営業力を感じたし、実際「会ってみよう」となり、契約もサムスンとした。とにかく「契約を取る」という意気込みが凄い。後日、サムスンの営業マンと飲みに行って話をすると、「日本のビジネスマンはやる気ありますか?」と言われた。これは悔しい。
 
山元氏:日本人はHowばかりだが、重要なのはGoal。どうやって結果だすか?ある大手メーカーの優秀なエンジニアであっても、仕事で最も大事な能力は「上司の考えを推測する力」だと思っていたりする。この考えは変えた方がいい。
 
徳重氏:東南アジアで、英語できないビジネスマンは日本人だけ!工場現場のおじさんも英語話せる。ある日「英語お上手ですね!」と話したら、おじさんに「えっ!?」という顔をされた。そういう会話が成り立たないくらい、英語が話せるというのは常識になっている。
 
山元氏:アメリカ人は新市場に乗り込む時、図体がデカイ。というのは、現地の宗教も勉強してくるし、戦略の練り方やチーム編成も規模が違う。日本人の食料の60%が輸入頼りなのに「グローバル化がどうだ!?」と議論している場合じゃない。
 
■木下氏:今の日本を元気にする為には、何が必要だと思いますか。
 
山元氏:シンプル。メディアの方は、メッセージを発信する側の責任を意識して、もっと刺激してほしい。それから日本人は、新しいモノをもっと買うように!
 
徳重氏:日本史、勉強しましょう!脳みそがカチコチにならないよう、歴史を知り、海外へドンドン行くべき。そしたら、勝手に元気になると思う。
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